インバウンド需要を逃さない!テイクアウト×キャッシュレスで売上を倍増させる「最強の時短集客術」

満席で断る「機会損失」にサヨナラを

お店の前を、多くの外国人観光客が通り過ぎていく。
中には興味深そうに足を止める人もいるけれど、店内を覗いて「満席か…」と残念そうに立ち去ってしまう。
あるいは、レジでお財布を出そうとして「Cash Only(現金のみ)」の表示を見て、慌てて商品を棚に戻して帰ってしまう。

もし、あなたの店でこんな光景が日常茶飯事になっているとしたら、それは「機会損失」という、経営において最も痛い損失を生んでいます。

観光客、特に限られた時間で日本を回るインバウンド客にとって、「待たずに買える」「手持ちの現金を気にせず買える」ことは、味や価格と同じくらい重要な価値です。

今回は、店舗の増築も、スタッフの大幅な増員もせずに、「テイクアウト」と「キャッシュレス決済」という2つの武器を組み合わせることで、インバウンド需要を最大限に取り込むための戦略をお伝えします。

1. 「食べ歩き」は日本観光のエンターテインメント

まず、テイクアウト(持ち帰り)を単なる「店外での食事」と捉えるのはやめましょう。
外国人観光客にとって、日本の街並みを歩きながら、その土地のものを食べる体験は、「食べ歩き(Walking and Eating)」という立派なエンターテインメントです。

「少しずつ色々食べたい」心理を満たす

行動心理学の観点から見ると、旅行中の人間は「FOMO(Fear Of Missing Out:取り残される不安)」に似た心理状態にあります。
「せっかく日本に来たのだから、あれもこれも体験したい、食べ逃したくない」という欲求が強いのです。

そのため、レストランで1時間かけてフルコースを食べるよりも、テイクアウトで「和牛の串焼き」「抹茶ラテ」「たい焼き」などを少しずつハシゴして楽しみたいというニーズが強烈にあります。

テイクアウト導入のポイント

  • 「ワンハンド」へのこだわり: 片手で持てる、写真を撮りやすい形状に工夫しましょう。
  • ビジュアル(映え): パッケージに漢字のロゴを入れる、日本らしい色使いにするなど、「日本で買った」ことが一目でわかるデザインは、SNSでの拡散(無料の宣伝)を約束します。

2. 財布の紐を緩める「キャッシュレス」の魔法

「うちは現金主義だから」というこだわりが、どれだけ売上を阻害しているか、想像してみてください。

多くの訪日外国人は、現金の持ち合わせを気にしながら旅をしています。
両替所を探すのは手間ですし、手数料もかかります。
そのため、手持ちの「日本円」は、どうしても現金しか使えない場所(例えば賽銭やお守り、古い自販機など)のために温存したいという心理が働きます。

「支払いの痛み」を軽減する

行動心理学には「支払いの痛み」という概念があります。
現金を目に見えて手放す行為は、脳にとって「痛み」を感じさせるものです。
しかし、クレジットカードやスマホ決済(ピッと触れるだけ)は、この痛みを著しく軽減させます。

つまり、キャッシュレスに対応するだけで、心理的なハードルが下がり、「ついで買い」や「ランクアップ(より高い商品を選ぶ)」が起きやすくなるのです。

何を導入すべきか?

  1. クレジットカード(タッチ決済): 欧米豪の観光客には必須です。サインレスでスピーディーなタッチ決済対応端末を選びましょう。
  2. QRコード決済: 中国や台湾、東南アジアからの観光客には、Alipay(アリペイ)やWeChat Pay(ウィーチャットペイ)への対応が喜ばれます。

手数料数%を惜しんで、100%の売上を逃すことほど、勿体ないことはありません。

3. 言葉の壁を越える「指差し」と「やさしい日本語」オペレーション

テイクアウトとキャッシュレスを導入すると、回転率が劇的に上がります。
このスピード感に対応するために必要なのが、スムーズなコミュニケーションです。

メニューの工夫:番号で呼ぶ

メニューには必ず英語併記とともに「大きな番号(No.1, No.2...)」を振りましょう。
「Grilled Wagyu Beef Skewer with Soy Sauce...」と長い名前を言わせるのではなく、
「Number One, please」と言えるようにするだけで、注文時間は半分になります。

「やさしい日本語」で心を通わす

スピーディーな接客の中でも、温かみは残せます。
ここでも「やさしい日本語」が活躍します。

※やさしい日本語とは 外国人にも伝わりやすいように配慮して簡単にした日本語のこと。

【会計時の会話例】

  • ×「お支払いはクレジットカードでよろしいでしょうか? 暗証番号の入力をお願いします」
  • ○「カード ですか?(端末を指して) ここに タッチ してください」
  • ×「お持ち帰り用の袋にお入れしますか?」
  • ○「袋(バッグ)、いりますか?」

これに笑顔を添えれば、十分な「おもてなし」です。
完璧な英語を話そうとして無言で作業するよりも、目を見て「ありがとう(Arigato)」と伝える方が、旅の思い出に残ります。

4. 行列を「看板」にするバンドワゴン効果

テイクアウトの人気店になると、店頭に行列ができることがあります。
実は、この「行列」こそが、インバウンド集客における最強の広告塔になります。

バンドワゴン効果を活用する

人は「他人が支持しているもの」を欲しくなる心理傾向があります。
これを「バンドワゴン効果」と呼びます。

外国人観光客は、知らない土地で店を選ぶ際、「人が並んでいる=安全で美味しい店」と判断します。
テイクアウト待ちの行列が、さらなるお客様を呼び寄せる好循環が生まれるのです。

待ち時間の演出

行列ができている時間は、絶好のコミュニケーションタイムです。
「どこから来ましたか?(Where are you from?)」と声をかけたり、待っている間にメニューを見せたりすることで、待ち時間のストレスを「交流の楽しみ」に変えることができます。

結論:ストレスフリーな体験こそが、現代の「おもてなし」

テイクアウトとキャッシュレス決済の導入。これは単なる「効率化」ではありません。

言葉の通じない異国で、「注文が簡単」「支払いがスムーズ」「すぐに食べられる」という体験は、外国人観光客にとって「ストレスフリー(安心)」という大きな付加価値になります。
不安を取り除いてあげることこそが、現代における最高の「おもてなし」なのです。

「日本の店は現金ばかりで不便だった」という思い出を持ち帰らせるのではなく、「スマホ一つで美味しいものがすぐに買えて最高だった!」という記憶を持ち帰ってもらいましょう。

その快適さが、彼らのSNSを通じて世界中に拡散され、やがてあなたの店を「聖地」に変える日が来るはずです。

次にあなたができること(Next Step)

まずは今週末、ご自身のレジ周りを見直してみてください。
「Visa/Mastercard」や「Alipay」のロゴマークは、お店の外(通りを歩く人)から見える位置に貼ってありますか?
もしレジ横にしか置いていないなら、今すぐ入り口のドアやガラス面に貼り直してください。

たったそれだけで、「あ、ここならカードが使える!」と安心して入店する外国人のお客様が、明日から必ず増えるはずです。

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